コケは見た目はきれいに見えても、ミクロの世界では色々な菌類が共に生きています。なかには人や動物に対して悪さをする菌もいますので、怪我や手荒れなどで手に傷がある時はコケを素手で触るのは控えた方が良いです。どうしてもコケを取り扱わなければならない時には、ゴム製の手袋をして傷口から菌類が入らないように対策をしましょう。
そして、人や動物に対して悪さをする菌の一例として、「Sporothrix schenckii(スポロトリックス・シェンキイ)」という菌があります。この菌は真菌という種類で自然環境中のどこにでも生息していて、「ミズゴケ」や「敷き藁」などにもよく生息しています。庭師がバラの棘をさした際に感染する事が多い事から、英語圏では「Rose gardener's disease(バラ庭師のやまい)」と呼ばれています。そのほか土遊びをする子供や、農林業従事者も感染してしまう事が多いです。
症状などについては、当サイトでは医療情報については記載していませんので、情報を得たい場合はweb等でスポロトリクム症と検索してください。
最後になりますが、もしコケを扱っている最中に怪我をしてしまったら、傷口をよく洗い消毒をして異常が現れたら医師の診察を受け、コケを触っていた際に怪我をした事を伝える事を忘れないようにしましょう。