身近なものでゼニゴケを駆除する

2022年1月25日

コケの駆除 実験

※このブログはアフィリエイト広告を利用しています。

今回の話しは、嫌われ者のゼニゴケの駆除方法についてです。ゼニゴケを駆除できる薬剤は多くのメーカーから販売されていますが、今回は誰でも簡単に入手できる身近なもので、ゼニゴケを退治する実験をしたいと思います。

そして用意するのは、どこの家庭の台所にも常備されている「食酢」を使います。食酢には重量比で約5~10%の酢酸が含まれていて、その酢酸が苔を枯らすというのです。市販の苔退治に効果のある薬剤の成分表にも、「酢酸」と「酢酸ナトリウム」の記載が多いことからも効果が期待できそうです。ただし食酢に含まれる酢酸がどのように苔を枯らすのか正確な作用機序が分かりませんが、食酢ということで人体への毒性は極めて低いでしょう。ちなみに酢酸ナトリウムは、微生物の繁殖を抑制する目的に食品添加物として使用する事もあります。

ではさっそく使用方法についてですが、あまり薄く希釈すると効果が無いというお話を聞いていたので、今回は2倍に希釈した食酢を刷毛で直接塗ります。

ポリポットに栽培したゼニゴケ

効果を判定するために、育苗ポリポットで栽培したゼニゴケの半分にだけ食酢を塗ります。この際に食酢が用土を浸透して、ポリポット全体に行き渡ってしまう事が無いように少量塗ります。このあとは数日おきに様子を観察して、今後の経過をこちらに記録していきたいと思います。

食酢を塗って4日後のゼニゴケ

食酢を塗ってから4日経過のゼニゴケの様子です。塗ったお酢が塗らない側へ浸透していかないように、樹脂製のプレートで仕切りを付けました。仕切りの左側のゼニゴケがお酢を塗った側です。コケが全体的に茶色くなり縮れているので効果が期待できそうですが、ゼニゴケの生命力はとても強いので、このくらいの状態では枯れたと判断するには早いでしょう。よって、今後もこのまま観察を続けていきたいと思います。

食酢を塗って14日後のゼニゴケ

食酢を塗って14日後のゼニゴケは、このような姿になりました。ほぼ枯れているといってよい状態です。わずかに一ヵ所だけ薄っすらと黄緑色に見える所が残っていますが、さらに日にちが経過するとともに褐色になり枯れてしまうと予想されます。

最後にこの方法の注意点として、食酢を使う事から農地や菜園のほか草木が生える場所には適していません。またコンクリートに生えた苔に対して食酢を使用するのは、コンクリートの中性化という悪影響を及ぼしますので利用できません。さらに食酢を大量に使う場合は、匂いが近所の迷惑にならないような配慮も必要ですね。

最後にもう一つ苔退治のお話しを紹介したいと思います。それは凍結防止に用いる「塩化カルシウム」の散布も苔退治に一定の効果がありますが、こちらも植物や構造物への影響があることから、今後植物を育てる予定の無い未舗装の駐車場や空き地などでは有効でしょう。


Translate

苔が喜ぶおすすめの育て方

多くの苔はあまり手を掛けなくとも枯れる事がないのが苔の魅力でもありますが、ここではより元気に育てる方法や条件を紹介します。 生育環境 苔も大きなカテゴリーでは草木と同じ植物の仲間ですが、草木とは好む環境が少々違います。それはカラダのつくりの違いから生育環境にも差が出て...

このブログ内を検索

ブログ アーカイブ

Author

kokemosskoboロゴ 著者:苔モス工房

苔玉づくりをきっかけに苔の魅力にどっぷりハマってしまい、現在は苔庭や苔盆栽からモスインテリアなど多岐にわたり没頭中。さらに詳しくは⇒About us

QooQ