ケゼニゴケは秋になると、毛のようなものが生えた雌器托と雄器托を葉状体の先端付近に発生させます。写真では毛の生えたこぶ状の物のうち、左下に写る褐色に近いものが雄器托です。それ以外が雌器托になります。ちなみに、雌器托と雄器托に生えている毛のようなものが名称の由来になったのではなく、若い葉状体に見える網目模様が産毛の様に見えたからだと言われています。
雌器托はコブ状突起の全体に長い毛が生えているのに対して。雄器托はアンパンのような形状をしていて、おもに外周に集中して短い毛が生えています。そして他のゼニゴケ同様に春になると柄を伸ばしますが、雌器托の3~4cmに比べ雄器托は1cm弱と短いのが特徴です。
またケゼニゴケは雌雄同株であるにもかかわらず、雌器托と雄器托の比率が株によって偏りがあり、分岐元が同じ葉状体の先端には雌雄のどちらかしか発生していない個体が多いです。