このような感じにコケがはえたロープって、里山のハイキングコースなどでたまに見かける光景ですよね。人工物のロープが自然物のコケに覆われていく姿って、切なくもあり自然のたくましさも感じます。
こちらは、とあるお山の標高1000mあたりで見かけたコケのはえたトラロープ(黄色と黒色の2色のロープで撚ってつくられた標識ロープとも呼ばれるロープ)です。ちょっと興味深いのがトラロープの黒色の部分に好んではえているという事です。ロープの色によって素材の表面など物理的な違いがあるのか、染料や原料樹脂への添加剤など化学的な違いなどによって生えやすさに差が出るのかもしれませんね。そして、黒色部分は他の部位に比べて太陽熱の吸収がよく温度が高くなるからとも考えたのですが、この程度のサイズのロープ内では色の差による温度差は平均化されてしまい大きな影響は出ないと考えています。なにか有力な説が分かったら、こちらに追記したいと思います。
こちらは、とある自然公園内の太陽光が強く当たる広場に張られたロープです。コケは乾燥により捲縮していますが蒴がたくさん伸びていて生育は順調のようですね。
このようにロープのような肥料分の無い場所でも元気に育っているコケたちを見ると、肥料分の少ない環境の方が丈夫なコケに育つのかなとも考えてしまいますね。