苔やシダなどの固定に使う線材の種類について

2020年12月21日

苔の栽培について 苔を彩るアイテム

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苔やシダなどの固定に使う線材の種類

苔玉やテラリウムなどを作成する際に、苔や植物を流木や岩などに固定する際に使う糸や線材って、どのような素材を使えばよいか迷いますよね。

糸の構造や材料の種類によって扱いやすさや耐候性に違いが出てきますし、自然分解する糸と分解せず残る糸では、美観を考慮して糸で縛る位置も変わりますよね。だからこそ主役の植物選びと同様に、脇役の固定糸の種類も選ぶことにより、苔アートをさらに美しく仕上げられるのではと思います。

「糸の素材」

素材により固定できる期間の目安について、自然分解する糸と分解しない糸で分けて考えます。どちらも、左から右の糸ほど長く支持残存し固定できる期間が伸びます。

  • 自然に分解して残らない糸:絹糸 < 綿糸 < 麻糸 < 鉄線
  • ほとんど分解しない残る糸:ナイロン糸 < ポリエステル糸 < ステンレス線

ほかに糸の素材から溶け出してくる物質についても注意が必要です。特に金属素材の糸については、溶けだしてくる金属イオンが苔や植物の種類によっては害となることがあります。また素材の中には、防カビ材や染料など植物の生育を阻害する物質が含まれていることがあります。

「糸の撚り(より)方」

糸の撚り方や構造から特徴と性質を考えると次のように分けられます。

  • 単糸(モノフィラメント):細い穴などを通しやすい反面、糸の素材により結び目がほどけやすく結びコブが大きく目立ちやすい。編糸に比べカビなどの雑菌が繁殖しにくい。
  • 編糸(ブレイド):柔らかく扱いやすく、糸の結び目が小さくほどけにくい。単糸に比べてカビなど雑菌が繁殖しやすい。

以上は個々の糸の材料の比率や撚り方などの仕様のほか環境要因により、大きく差が出ると思いますので目安としてください。

とりあえず苔玉に苔を固定したり、流木にシダ類を固定するなど力の掛からない場所に汎用的に使うのならば、「綿糸」の「編糸」を使うのがお勧め出来ます。絹糸や綿糸は水中または常時水が掛かる環境、特に加温された熱帯魚などの水槽では、陸上よりかなり早く結合力を失うので十分考慮して使用してください。


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kokemosskoboロゴ 著者:苔モス工房

苔玉づくりをきっかけに苔の魅力にどっぷりハマってしまい、現在は苔庭や苔盆栽からモスインテリアなど多岐にわたり没頭中。さらに詳しくは⇒About us

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